東北電力、11月から1キロワット時「9円」 太陽光発電買い取り

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 東北電力は30日、「固定価格買い取り制度」の買い取り期間満了に合わせ、11月から家庭用太陽光発電設備を持つ顧客向けに提供する新サービスの内容を発表した。1キロワット時当たりの買い取り価格を9円としたほか、太陽光でつくった電気を家庭で有効活用するための機器導入をサポートする。

 買い取り期間が満了する顧客を対象にした「仮想発電所(バーチャルパワープラント、VPP)」の実証プロジェクトを始めることも発表した。

 固定価格買い取り制度は、電力会社に再生可能エネルギーで発電された電気を固定価格で買い取ることを義務付けた制度。2009(平成21)年11月に始まり、買い取り期間は10年間。今年11月から順次期間満了を迎える。東北電によると、買い取り価格は制度開始当初は1キロワット時当たり48円で、現在は同26円。

 今回、買い取り価格を9円とした理由について同社は「火力発電所の発電量を減少させることによる燃料費の削減効果や、他社の価格水準などを総合的に判断して決めた」としている。

 「ツナガルでんき」と名付けた新サービスはこれまで同様の電気買い取りサービスのほか、つくった電気でお湯を沸かして節約するための「エコキュート」や、電気を自分で使い切るための蓄電池をリース契約で導入できるサービスも展開。顧客がつくって余った電気を同社がいったん預かり、離れて暮らす家族と共有したり、蓄電池のようにして自分で使用したりするサービスもある。このサービスは月額のサービス料が必要になる。

 各家庭の蓄電池などをあたかも一つの発電所のように機能させるVPPの実証プロジェクトでは、新たに同社グループ企業の蓄電池をリース契約した顧客最大100人を募集。同社が各家庭の蓄電池を遠隔制御して電気を最適に利用できるかや、地域社会全体で有効活用できるかを検証する。

 同社は6月から、サービスの対象となる顧客にサービスの詳細や申し込み方法などを個別に案内する。問い合わせは同社コールセンターへ。東北電福島支店の菊地善一副支店長・お客さま本部長と佐藤望発電・販売カンパニー生活提案部長が30日、県庁で記者会見して発表した。菊地副支店長は「事業環境の変化を成長へのチャンスと捉え、顧客の期待に応えていきたい」と話した。