転入女性の『駆け込み寺』 東京から移住・藤本さんら情報発信

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「自分のようにつらい思いをする女性を減らしたい」と話す藤本さん

 夫の転勤で引っ越してきて友達もいない、土地勘もない、社会とのつながりがない―。そんな思いを抱えながら本県で暮らす女性を一人でも減らしたいと、奮闘する人がいる。福島市に住む藤本菜月さん(39)だ。代表を務める女性団体「ベルフォンテ」は、夫の転勤や結婚を機に本県に転入した女性を対象にした、ものづくりのワークショップや交流イベントを開催。専用サイトで、転入女性の目線から本県での暮らしに役立つ情報を発信している。

 13年前、夫の転職で東京都から本県に移り住んだ。最初の赴任地の南会津町では家とスーパーを往復する日々で、話相手は夫だけ。働きたいが、次の転勤を考えると定職に就けなかった。「社会とのつながりがなく、とにかくつらかった」。そんな中、スキー場でのアルバイトをきっかけに交流が生まれた地域住民と共に地域資源を活用した土産品を作ろうと2008(平成20)年、ベルフォンテを設立。会津木綿を使ったアクセサリーなどの小物を作り、道の駅などで販売を始めた。

 活動をしていくうちに、小物作りを手伝ってもらった主婦の知人たちが次第に生き生きしていくことに気付いた。「自分と同じように悩んでいる女性が社会とつながれる活動をしたい」と昨年度、「転入女性が暮らしやすい福島づくりプロジェクト」を始動。ふくしま未来研究会の佐藤勝三代表理事らの寄付金を元にパブリックリソース財団(東京都)が創設した「ふくしま未来基金」の支援を受け、「転入女性のしゃべり場」やワークショップを福島市で開催した。1月にはインターネットサイト「tenten」で情報発信を始めた。

 本年度も県北地方に転入してきた女性を対象にした「WELCOMEワークショップ」を6月から福島市で開く。同市大町に事務所を設け、イベントが開催できるよう準備を進めている。藤本さんは「ベルフォンテは転入女性の駆け込み寺。転勤するなら福島県に行きたいと言ってもらえるような場所にしたい」と目を輝かせる