福島県産『高級米品種』決定 高い食味評価「粘り強く軟らか」

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 県は10日、県産米の最高級銘柄となる新たなオリジナル品種に、粘りが強く軟らかい炊き上がりが特徴の「福島40号」を採用したと発表した。2021年秋から本格的な販売を予定している。産地間競争が激しい高価格帯米の市場に参入し、ブランド戦略を通じて原発事故の影響で低迷している県産米のイメージと価格の回復につなげる。

 県は福島40号と、粘りが強く硬めの「福島44号」を新品種候補に選抜。百貨店や高級スーパーなどの流通業者と消費者を対象に比較調査を昨年度実施した結果、福島40号の方が他品種との差別化につながる個性のあるコメとして高評価だったことを踏まえ、新品種への採用を決めた。甘味や香りが強く、主力品種「コシヒカリ」と同等の食味評価も得ている。

 硬めの品種は若者などに好まれる一方、2キロ1000円を超える高価格帯米を常時購入している消費者層は軟らかめのコメを好む割合が多いことが調査で分かった。ただ、高価格帯米の約8割は軟らかめに分布しており、差別化を図る取り組みが必要となる。

 新品種は品質や食味にこだわって生産量を限定し、希少価値を高める。栽培基準も独自に作成し、農作業の環境に配慮して安全性の高い農産物を生産するGAP(ギャップ、農業生産工程管理)の認証取得などの要件を設けた「生産者登録制度」などを導入する。