大熊・大川原に「仮設2店舗」開店 帰還町民の暮らしお手伝い

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 東京電力福島第1原発事故による避難指示が4月に解除された大熊町大川原の町商工会大川原連絡事務所敷地に11日、仮設店舗2店舗が開店した。開店したのは、震災・原発事故前に町内で営業していた雑貨店「鈴木商店」と電器店「滝本電器」の2店舗。両店の関係者は、無事開店を迎えられたことに安堵(あんど)するとともに、帰還した町民らが安心して暮らせるよう気持ちを新たにした。

 鈴木商店は1913(大正2)年に大野駅前で開業、4代目の鈴木真理さん(38)=いわき市に避難=は幼いころから店の手伝いをしていた。鈴木さんは双葉高を卒業後、専門学校を経て化粧品販売会社に入社、都内の百貨店で美容部員として働いた。24歳の時に帰郷し、実家で働いていた際に震災と原発事故に遭遇、避難指示を受けて町を離れた。

 避難指示解除に合わせ、町商工会から仮設店舗での営業再開の案内を受けた。両親は反対したが「両親が一生懸命続けたお店を終わらせたくなかったし、帰還した町民に不便な思いをさせたくない」との思いから町内での再開を決めた。

 店舗は日用品や食器類を取り扱うほか、美容部員としての経験を生かし、ネイルや化粧品のカウンセリングなどを行う。

 滝本電器は74(昭和49)年に滝本真照さん(77)が創業、妻英子さん(66)=ともにいわき市に避難=と二人三脚で営んできた。長男へのバトンタッチを考えていた際に被災、避難先のいわき市で自宅を再建し店舗スペースを設けたが、町外で店を開くことに引け目を感じてオープンには至らなかったという。

 町商工会から仮設店舗の話を聞いた時、町内で営業できるのか不安だった。しかし「住民が安心して暮らせる手伝いができれば」との思いから出店を決めた。

 仮設店舗は震災前の店舗に比べて小さくなり商品も少ないが、取り寄せなどで対応する。滝本さん夫妻は「お客さんがくつろぎ、茶飲み話を楽しめるような店を目指したい」と誓う。

 両店はともに月、火、木、金曜日の午前10時~午後5時の営業。

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