「未知の戦い」手探り 参院選・福島選挙区、3陣営しのぎ削る

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 参院選は7月10日の投開票に向け、10日で1カ月に迫る。福島選挙区(改選数1)は、3人が22日公示に向け激しくしのぎを削る。6年前に2議席を分け合った現職の2人は、今回「現職閣僚」対「野党共闘」の構図で一つのいすを争う。立候補予定の3陣営は「未知なる戦い」に戸惑いを感じながら、組織固めを急ぐ。

 立候補するのは、自民党現職で法相の岩城光英氏(66)=3期、民進党現職で元経済産業副大臣の増子輝彦氏(68)=2期、諸派新人で幸福実現党員の矢内筆勝氏(54)の3人の見通し。

 岩城氏は過去3度戦った参院選ですべて2位当選。「現状では負けている。党本部もそう判断しているが、公示までに必ず並ぶ。選挙期間中に逆転し当選させる」。自民党総裁特別補佐の下村博文選対副委員長は8日、福島市で開かれた岩城氏の選対本部会議で、農業や建設関係などの代表らを前に結束強化を求めた。

 安倍晋三首相の側近とされる前文部科学相の下村氏は、党本部が「福島担当」に据えた党幹部の一人だ。首相も通常国会閉幕後の実質的な「第一声」の地に本県を選び、3日にいわき、郡山両市で「福島の復興に岩城さんが必要」と訴えた。

 公明党の推薦を受ける岩城氏は週末を中心に本県入りし、復興の継続を強調。選対幹部からは閣僚の多忙さをマイナスと捉える声も出るが、陣営は組織戦による勝利をもくろむ。公示日の首相本県入りも調整中だ。

 一方、増子氏は国会閉幕から10日で県内2巡を目標に飛び回る。6日からは県内5カ所で共産党県委員会、社民党県連との合同演説を展開。共産を含む「野党共闘」を批判する声を意識して「県民党」を強調、無党派層への支持拡大を狙う。

 懸念されるのは野党共闘の副作用だ。民進党支持者の中には共産との協力に否定的な意見が根強いが、選対幹部は「合同演説を行った後もマイナスイメージだとの声は聞こえてこない」と強気の姿勢を見せる。

 増子氏の後援会と民進県連、連合福島を中心に組織する選対本部は60万票の獲得を目標に掲げる。6年前の参院選で旧民主党は増子氏を含む2候補を擁立。今回は両候補が獲得した約50万票を上回るが、共産党支持層の票を視野に入れたものだ。ただ選挙協力の在り方は模索中で「3党連絡会」での検討が続く。

 矢内氏は5日に福島市に選対本部事務所を設置した。福島、郡山、会津若松、いわきの4市にある後援会を中心に支持拡大を進める。

 比例代表・福島県関係は4人立候補予定

 参院選の比例代表には、本県関係は共産党と新党改革から現職1人、新人3人が立候補を予定しており、支持拡大を進めている。

 共産党は、党県常任委員の岩渕友氏(39)=福島市=と熊谷智氏(36)=同=の新人2人が、福島市の党県委員会事務所に選挙事務所を設けた。岩渕氏は重点活動地域の北海道と東北の7道県で党三役らとともに演説会を開催。野党共闘による候補者一本化で福島選挙区から比例の出馬に切り替えた熊谷氏は、県内比例票13万票以上獲得を目指し、県内を拠点に活動する。

 新党改革は、現職で党代表の荒井広幸氏(58)=2期、田村市=と、新人で会社員の大坂佳巨氏(45)=郡山市=を擁立。選対事務所は東京都内と須賀川市に設けた。荒井氏は事務所開きで支持者を前に実績を挙げ「大きい政党では決められない国民の暮らしに立った政策を提案できるのは自分たちだけだ」と訴えた。大坂氏は県内を中心に無党派層への浸透を図っている。