「期日前投票」13万人近く 前回の1.5倍、制度浸透など要因か

 

 第24回参院選の期日前投票数について県選管は4日、投票日1週間前の3日現在の実績を発表した。福島選挙区の期日前投票者は12万9792人で、前回2013(平成25)年の同期に比べ4万1682人増え、1.47倍となった。県選管は、制度が浸透してきたことや「18歳選挙権」の導入などで期日前投票所が24カ所増えたことも要因の一つとみている。ただ「全体の投票率が上昇するとは限らない」ともしており、今後も投票啓発に努める方針だ。

 投票した人の総数は、6月26日現在に比べ9万3313人増えて3.55倍となった。現段階で全有権者の約8%が投票した。

 衆参で選挙期間が異なるため単純に比べることはできないが、投票日1週間前の期日前投票者は10年参院選が6万3142人、12年衆院選3万7913人、13年参院選8万8110人、14年衆院選4万6654人で、今回は突出して多い。

 全投票者に占める期日前投票者の割合は、10年参院選21.11%、12年衆院選24.42%、13年参院選28.37%、14年衆院選29.74%と増えており、県選管は制度の周知が進んでいるとみる。

 また「18歳選挙権」の施行で新有権者や既存の有権者の投票の利便性を向上させるため、学校や駅などにも期日前投票所が設置された。設置箇所は前回の184カ所から208カ所に増え、投票者の増加につながった一因と分析している。

 市町村別では、投票した人が最も多いのは郡山市で2万5873人(前回同期比8890人増)、次いで福島市2万3422人(同8653人増)、いわき市1万9304人(同5736人増)などだった。

 一方、投票者が減ったのは富岡町(前回比425人減)、南相馬市(同409人減)など4市町。富岡町は3年前、町長選と町議補選が参院選と同日程で、南相馬市は前回被災した市役所が使えなかったため商業施設に投票所を設けていた。