菊地俊彦県選管委員長に聞く 「早期の主権者教育必要」

 

 国政選挙で初めて18歳選挙権が導入された今回の参院選について、菊地俊彦県選管委員長に聞いた。

 ―参院選をどう振り返る。
 「70年ぶりの公選法改正で選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、共通投票所が設置できるようになるなど、選挙制度や投票環境が大きく変わった選挙だった。短い準備期間の中、駅の公共施設やショッピングセンターに期日前投票所を設置する市町村選管が増えるなど、投票環境を向上させるための動きもみられた」

 ―高校や大学に期日前投票所を設置したり、積極的に政治参加しようとする若者の姿もみられた。
 「若い有権者を中心に、家族や友人にも投票への関心が高まるきっかけになった。対象人数が少なくても、高校内に期日前投票所を設置した例もあり、うれしく思う。今後も、校内投票所を増やせないか市町村選管に働き掛けていきたい」

 ―今回の経験を生かし、18歳選挙権の意義を高めていくには何が必要か。
 「若者の政治参加を進めるには、早いうちからの主権者教育が必要。県教委や市町村選管と連携し、中学生段階からの実践的な主権者教育導入を検討していく」

 ―18、19歳を含む県内の若い有権者にメッセージを。
 「若い人の思いや考えを世の中に反映させるために、政治に関心を持って選挙に参加し、自分の意思で1票を投じてほしい。第一歩として民主主義の意味を理解することが大切だ」