【参院選・激戦の余波(下)】共産「共闘」に手応え 独自の組織力で存在感

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共産党は、岩渕氏(左)が28年ぶりに議席を獲得するなど躍進した=福島市

 「野党共闘は正しかった。この流れは続くよ」。野党統一候補を立てた参院選福島選挙区と比例で2度万歳の喜びを味わった11日朝、共産党県委員長の久保田仁は充実の表情を浮かべた。

 護憲を旗印にした共闘で共産党は独自の組織力を基に存在感を示した。野党統一候補として5月の党県委員会演説大会で支持者の前に立った民進党の増子輝彦は「一人では到底勝てない選挙だ。比例に回った候補者が果たせなかったことを皆さんと実現したい」と宣言した。この言葉で、県委員会の幹部は共闘を前向きに捉えるようになった。

 比例代表の県内目標に掲げた13万票には届かなかったものの、得票は3年前より約1万7000票増え、9万2374票となった。

 県常任委員の新人岩渕友が当選を果たし、28年ぶりに本県関係の党公認議員が国政に挑む。県委員会幹部の鼻息も荒い。民進党県連は今後の野党共闘について「全くの白紙」としているが、中央では12日に民進、共産、社民、生活の野党4党が次期衆院選でも協力することで一致した。

 党県委員会は、小選挙区での独自の統一候補を擁立して影響力をさらに強めたい考えだが、本県で再び共闘が実現するかどうかは、まだ不透明だ。

 落選を悔やむ公明、比例も目標届かず

 公明党は、福島選挙区で自民の岩城光英を推薦、これまで以上に強固な連携を図った。代表の山口那津男が来県した際の演説会も自民と合同で実施、県内各地で両党の打ち合わせも頻繁に行った。公明党県本部の幹部は「結束を強めて保守層にアピールできた」と手応えを感じていただけに、現職法相の落選を悔やむ。

 比例では約9万7000票を獲得、重点候補を国会に送った。しかし前回より1万票以上減らして目標の12万票には届かず、幹部から「思った以上に伸びなかった」と落胆の声が漏れる。一方、得票を伸ばし地元国会議員を誕生させた共産党に対する意識を強め「共闘で味を占めた」と警戒する。

 社民党県連は野党共闘で民進党の増子を支援。県内の比例では前回並みの2万8670票を獲得したが、党首を再び国政に送ることができず、衆参合わせた国会議員数は4に減った。再び瀬戸際に立たされた党県連代表の小川右善は「厳しい総括をしなければならない」と危機感をにじませる。

 新党改革は比例に本県関係2人を擁立したが、議席を失った。県連幹部は「党の存在意義を訴えたが浸透しなかった」と肩を落とした。(文中敬称略)