森氏『手堅く』水野氏『急追』 福島選挙区、3割弱態度決めず

 

 福島民友新聞社は第25回参院選(21日投開票)について、読売新聞社と共同で12~14日に世論調査を行い、取材を加味して中盤の情勢を探った。福島選挙区(改選数1)では、自民党現職の森雅子候補(54)が知名度と組織力を生かした手堅い戦いぶりで先行しており、無所属新人の水野さち子候補(57)が野党統一候補として支持を固め激しく追い掛ける展開となっている。ただ全体の3割弱が態度を決めておらず、終盤の戦いが選挙戦の焦点となる。

 衆院の小選挙区別に分けた地域別で、森候補は地盤とするいわき市などを含む5区で約6割の支持を固め、大票田の2区でも約5割に達している。水野候補は地元の4区で3割弱と伸び悩んでいるものの、1~3区で一定の支持を得ており、人口規模が10万人以上30万人未満の市では森候補をやや上回っている。政治団体「NHKから国民を守る党」の新人田山雅仁候補(35)は浸透していない。

 政党支持別でみると、森候補は支援・友好団体による組織戦を展開していることで自民支持層の8割強を固めた。公明支持層でも優勢で、立憲民主支持層にも食い込んでいる。「野党共闘」で戦う水野候補は立憲民主支持層の7割弱をまとめた。国民民主、共産、社民支持層でも先行、陣営が照準を合わせて支持拡大を急ぐ無党派層では3割弱に浸透している。

 職業別では、森候補はサラリーマンの約5割と専業主婦の4割強の支持を集め、水野候補は商工業で4割弱と先行する。

 年代別では、森候補は各年代に支持を広げ、30代は6割強に達している。水野候補は50代以上で安定している。