「地方創生」喫緊の課題、戦略練る3陣営 白河市長選ルポ

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 7月5日投開票の白河市長選は、新人で前白河市議の柴原隆夫(66)、3選を目指す現職の鈴木和夫(65)、新人で自営業の金山屯(75)の無所属3候補が舌戦を繰り広げている。首都圏に近い県境の街は、人材の流出が顕著で、街の魅力を高め若者定住を図る「地方創生」が喫緊の課題だ。市政のかじ取りを誰に託すのか、3陣営の動きを現地で追った。

 「若者が戻ってくることができる環境を整備してほしい」。告示から一夜明け、梅雨の晴れ間が広がった29日朝、候補者の街頭演説を聞いていた同市の会社員女性(39)はつぶやいた。都内までは新幹線で約1時間20分の距離。市内の学生は首都圏への進学志向が強い。進学後、古里に戻らないことも人口減少に拍車を掛ける。女性の友人の一人も働く場がなく、地元から離れざるを得なかった。

 柴原は告示9日前に出馬を表明。選挙事務所は自宅の一室で、知人や同級生らを中心にした後援会の組織固めはまだ途上だ。出遅れ感は否めないが、後援会事務長の斎藤孝一(56)は「市政刷新へ支持を草の根に広げる」と意に介さない。後援会長に元保育士の女性を据えるなど、市民目線をアピールする。保育料引き下げを人口減少の対策に掲げ、きめ細かい街頭演説で浸透を目指す。

 鈴木陣営の白河駅近くの選挙事務所では、緑色のポロシャツ姿のスタッフが慌ただしく駆け回る。「現市政への信任が数字で見えるまで票を固める」。選対本部幹事長の鈴木俊雄(68)の言葉に熱がこもる。8年前はゼロからのスタートで初当選、前回は震災後の自粛ムードが残っていた。陣営は今回を初めての「組織戦」と位置付ける。街頭演説で組織の引き締めと支持拡大を狙う。

 金山は後援会組織を設けず身一つでの戦い。スピーカーを使いながら歩いて遊説を重ねる。地元から首都圏の大学に通学するための交通費補助など、独自の政策を訴えている。