協働で「会津創生」 若松市長に再選の室井照平氏に聞く

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協働で「会津創生」 若松市長に再選の室井照平氏に聞く

「地域資源を活用した新たな動きで、会津創生を成し遂げる」と意気込む室井氏

 東日本大震災後2度目の改選となった会津若松市長選は19日、公選制となった1947(昭和22)年以降、初の無投票で決着した。再選を果たした現職の室井照平氏(59)=無所属=に2期目の抱負を聞いた。(聞き手:編集局長・菅野篤)

 --再選おめでとうございます。公選制以降で初の無投票となった要因は。

 「『市民党』を掲げることで、多方面から支持を得られた。1期目の市政に一定の評価をいただいたとも感じている。無投票となったことで、一層気が引き締まった。市勢伸展に向け、地方創生を加速させなければならない」

 --震災対応から始まった1期目の総括を。

 「行政と市民が一体となって避難者支援に当たったことが印象的だ。企業誘致や雇用創出、子育て支援、教育も一定の成果を出せたが、復興はまだ道半ばで課題は山積している。観光、農業の復興に向けた熱意が2期目の原動力。夢と希望あふれる未来に向けて市民と共に『協働』で進む」

 --現在も続く原発事故の風評払拭(ふっしょく)と観光の現状は。

 「教育旅行への影響は深刻で、昨年度は震災前の半数ほどしか回復していない。息の長い対応が必要で、新たな魅力発信についても強化する必要がある。外国人旅行者数も減少していたが、ようやく増加の兆しが出てきた。東京五輪を見据え、受け入れ態勢をつくりたい」

 --会津の農産物も風評を受けている。安全性の情報発信については。

 「会津産品へのイメージは徐々に好転しており、情報発信の努力をしっかりと続けていく。新たな取り組みとして、大手流通企業と協力し、会津産品を全国で販売する動きも出てきた。主要品目のアスパラガスやトマト、コメ、地鶏などのブランド化を進めたい」

 --情報通信技術(ICT)を活用した地方創生策が全国のモデルとなった。

 「地方の人口減少は歯止めがかからず、いかに現状を維持するかに重点を置いた。着目したのは、会津大やベンチャー企業、ものづくり企業などICTに特化した地域資源の活用だ。市内を実証実験の場にして、ICTを活用した先進的な取り組みを展開していく」

 --2期目に力を入れていく施策は。

 「地方創生の計画を成功させるには、ICTだけでなく、婚活から子育て、教育、雇用など全ての施策のレベルを上げなければならない。また、東京のICT企業の一部機能を市内に移転させるなど、雇用や移住者を増やしてまちを元気にする必要がある。農業や産業、観光などの振興に向け、会津の市町村との広域連携をさらに深めていく」

 --あらためて市民に向けたメッセージを。

 「地方創生を進めるため、ICTだけでなく歴史や文化、伝統産業も含めた地域資源を全て活用していく。市民には、方向性や政策をしっかりと伝えていく。新たな人の動きが生まれる『会津創生』に向け、全員参加で共に歩みを進めていきましょう」