現職の大楽氏が4選 鮫川村長選で無投票当選

 
現職の大楽氏が4選 鮫川村長選で無投票当選

4選を果たし、万歳三唱で当選を喜ぶ大楽氏(中央)と妻憲子さん(右)

 任期満了に伴う鮫川村長選は18日告示され、現職の大楽勝弘氏(69)=無所属、3期=が立候補を届け出た。ほかに届け出はなく、大楽氏が4選を果たした。

 大楽氏は2003(平成15)年の同村長選で初当選。3期12年の実績の中でも、原発事故以後の農産物の安全対策や農業の所得向上を目指した施策などが評価され、村民の負託を得た。

 任期は31日から4年。当選証書交付式は24日午前10時30分から村役場で行われる。

 農業振興で支持獲得

 無投票で4選を果たした現職の大楽勝弘氏(69)は原発事故による風評被害から村の基幹産業である農業を守るために奔走したことで有権者の幅広い支持を得た。

 自身の強みでもある農業の豊富な知識を生かし、ウシのふんなどの畜産廃棄物や落ち葉などから有機肥料を作る堆肥センターを設け、循環型農業のシステムを構築。風評被害対策として農産物直売所に放射線測定器を導入した。コメの価格下落対策として、村独自の補填(ほてん)制度を設け、生産者の所得維持に努めるなど、一貫して農業者に寄り添った村づくりを進めてきた。

 4期目は村の第4次振興計画がスタートする。原発事故による風評など農業を取り巻く環境は厳しい。築き上げてきた土台をもとにいかに将来を見据えた村づくりに取り組めるか手腕が問われる。