【18歳選挙権】(1)高校生の思い 政策比較、投票の鍵

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模擬投票と意識調査結果の集計作業に取り組む生徒ら=会津若松市・会津若松ザベリオ高

 「全国で新たに選挙権を持つ240万人の票は県民の数より多く、全部入ったとしたらとても大きな力になる。そのくらい可能性があることなんだと、みんなに分かってほしい」。会津若松市の会津若松ザベリオ学園高で6月に発足した「18歳選挙権を考える会」の代表を務める向井翼さん(18)=3年=は熱を込める。改正公選法の成立で、来年の参院選では県内で約3万8700人が新たに選挙権を持つ見通しだ。高校3年生も含まれるだけに、学校現場では主権者としての意義をあらためて考える動きが加速している。

 同会は新聞委員会の生徒ら17人で結成。今月24日には、今夏行われた同市議選を基にした模擬投票と選挙に関する意識調査を行い、全校生徒で選挙の意義を考えた。同世代に「選挙が自分の外の出来事になっていて、冷めている」と感じている向井さん。活動を通して選挙権を得る意義を訴えていくつもりだ。

 県選管が行う「未来の知事選」に手を挙げる学校も増え、本年度は12校が実施予定だ。「未来の知事選」は福島大の学生を候補者に見立て、政見放送や演説会を基に生徒が模擬投票を行う仕組み。今年3月に模擬選挙を経験した福島明成高の小林利貴さん(17)=2年=は「公約に差がないと感じて、候補者を選ぶのが難しかった」と振り返る。18歳で迎える来夏の参院選では必ず投票するつもりだが「政治の知識が少ないので、間違った選択をしてしまったら」と不安も抱えている。

 20年以上前から模擬選挙を実践する安達高教諭の杉内清吉さん(59)は「学校では選挙の仕組みや政党の歴史は教わるが、今ある政党が何を主張しているかは教わらない。でも、時間をかけて自分たちで政策を調べれば主張が分かり、自分なりの判断ができるようになる」と話す。杉内さんは授業で、国政選挙の候補者の公約が掲載された新聞記事を基に政策を分析し、比較させる。模擬選挙と実際の投票結果が異なる場合も多く、生徒からは「大人は地縁血縁やイメージで投票したのかもしれない」との感想も聞かれるという。ただ、杉内さんは、模擬選挙などを行う際に中立性を確保する難しさも感じている。