【18歳選挙権】(7)「飲酒」「喫煙」で議論 「成人」の境、あいまい

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 18歳は大人か子ども(少年)か―。選挙権年齢の引き下げと軌を一にするかのように、自民党の成人年齢見直しに関する特命委員会が提言案に飲酒、喫煙の禁止年齢を「18歳未満」とすることを盛り込んでいることが報道された。委員からの強い反対もあり、禁止年齢の引き下げは見送られる見通しだが、大人と子どもの線引きをめぐる議論は大きな注目を集める。

 ある捜査関係者は「法律では年齢の区切りが必要だが、体と同様に心の成長もさまざま。18歳、19歳が大人か子どもかを一律に決められるものではない。それは20歳でも同様」と話す。法律が大人と子どもを区切ろうとすれば、どうしても実態にそぐわないケースが生じてくる。

 専門家の見方はさらに厳しい。「18歳、19歳に選挙権を与えるのと、少年法の適用年齢引き下げや飲酒、喫煙の禁止年齢の引き下げは全く別次元の問題」。県弁護士会長の大峰仁弁護士(55)は一気に注目が集まった議論を「ナンセンス」と切り捨てる。

 大峰氏は「各法律の適用年齢は法律の目的や、法律によって保護される利益によって決められるべき」とした上で「公職選挙法の改正は、若い人の意見も政治に反映させようと新たに与えられた若者の権利だ」と強調する。

 18歳、19歳が初めて選挙権を行使できる見通しの来夏の参院選まで1年足らず。全国で新たに増える有権者約240万人が、新たな権利をどう行使していくのかは未知数だ。候補者がどこまで若者の胸に届くメッセージを発信できるのか、新しい有権者は国や地域の問題をどこまで自分自身の未来の問題と捉えられるのか、それぞれの姿勢が問われている。(おわり)