大熊町長選、現職・渡辺氏一転出馬へ 「町民の声で決断」

 

 任期満了に伴い県議選と同日程の11月5日告示、15日投票で行われる大熊町長選で、今期限りで退任する意向を示していた現職の渡辺利綱氏(68)=2期=は5日、3選を目指し立候補する意向を表明した。会津若松市で開かれた町議会全員協議会で示した。

 全員協議会は非公開。会議後、取材に対し、渡辺氏は退任表明から一転して出馬を決めた理由について「復興拠点整備や中間貯蔵施設など課題が山積する中、町民から復興の形が見えるまで、町政運営に取り組むべきとの声があり、総合的に判断した」と述べた。5月の退任表明時に言及した「健康上の理由」については「健康状態が回復した」とした。近く後援会と協議して出馬を正式に決める。

 同町長選をめぐっては、渡辺氏以外に立候補表明している人はおらず、無投票となる可能性も出ている。