選挙区巡り支持訴え 福島県議選告示後初の週末で候補者

 

 告示後初の週末を迎えた県議選の立候補者は7日、人が集まるイベント会場周辺や商業施設など、選挙区内を駆け巡って有権者に支持を訴えた。

 【いわき市選挙区】定数10に対し16人が立候補の名乗りを上げた激戦区では、候補者が人の集まる場所を求めて支持を訴えた。

 JRいわき駅前では、現職、新人複数の候補者が遊説し、道行く有権者らに訴えを届けた。新人候補の選挙カーが市街地を回っていると、別の現職候補の選挙カーが「地元の候補者です」と訴えの声を大きくするなど、選挙カー同士の熱い戦いも繰り広げられた。

 一方、小名浜地区の商業施設などでは、候補者がマイクを握る手に一層力を込め、声を張り上げていたが、足を止める市民はまばらで、選挙や候補者の政見への無関心さが際立った。

 【郡山市選挙区】定数9に対し11人が立候補しており、複数の候補者が湖南町や中田町など郊外エリアを中心に選挙カーを走らせた一方、中心市街地周辺の住宅地などを精力的に回った候補者もいた。

 ある候補者の街頭演説を聞いた同市の会社員の女性(51)は「ずっと無投票ムードだったせいか、周囲の人たちの県議選への関心はそれほどでもない感じがする」と話すなど、有権者には「盛り上がりはこれから」との声が多い。

 複数の陣営の選対本部幹部は「前半は(候補者の)地元と郊外エリア、後半から終盤は中心市街地が重点」と遊説戦略を話した。 

 【福島市選挙区】定数8に対し10人が立候補し、サバイバル戦を展開している。各候補は大票田の中心市街地をはじめ各地に選挙カーを走らせ、必死の連呼で支持を訴えた。

 震災から4年8カ月を迎えようとする中、多くの候補者が震災、原発事故からの復興を前面に打ち出す一方、JR福島駅前では、街頭演説で議会改革などを訴える立候補者の姿も見られた。

 同市では8日、複数の党首が候補者の応援演説に入る予定で、選挙戦は熱を帯びそうだ。

 【会津若松市選挙区】定数4に対し6人が立候補し、支持拡大を図っている。閣僚の応援演説で気勢を上げる陣営やイベント会場など人が集まる場所に選挙カーを走らせ、名前の浸透を図る候補者の姿があった。

 中心市街地を通る神明通りでは、閣僚がマイクを握り、有権者に立候補者への支持を呼び掛けた。

 また、同市の鶴ケ城体育館では「地産地消まつり」が開幕。大勢の人出を見込んで、周辺では選挙カーから「お願いします」を連呼する候補者の声が響いた。