【福島県議選・前線ルポ】西部で票"奪い合い" 引退議員の支持層、流動化-福島市

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 全19選挙区で唯一、主要6政党の公認候補がそろった。焦点は、今期で引退する無所属と公明の現職2人が前回獲得した2万1000を超える票の行方だ。「同じ党内でもあの手この手で票の奪い合いが加速している」と自民陣営幹部。地盤や支持層が重なる陣営の駆け引きも激化、県都の戦いの構図は流動化している。

 市西部が地盤の自民現職西山尚利は前回1万3000票余りでトップ当選した。同じ自民現職で2期目を目指す佐藤雅裕も西部が拠点。注目は県議2期で引退する無所属現職(48)の支持層地元の支持拡大を狙う。

 民主もこの8000票の取り込みに注力する。元職高橋秀樹は労組票を基盤に票を固める一方、新人大場秀樹は地元を中心に草の根運動を展開。両「秀樹」陣営は支持層の掘り起こしに加え西部の切り崩しを進める。

 北部が地盤の桜田葉子、南部の丹治智幸の自民現職2人も地元を固めながら全域へ浸透を図る。公明の新人伊藤達也は引退議員から継承した組織票を固める。

 共産現職の宮本しづえは安全保障関連法の廃止など訴えを鮮明にする。最年少で維新新人の大内雄太は議会改革などを訴え、若者層の取り込みを図る。社民現職の紺野長人は自治労や地盤の北西部の浸透を図り、医療充実を強調する。

 各陣営は浮動票の動向にも注目する。前回は300票余りで当落が分かれたため、今回も「僅差の勝負」との見方が強い。

 伊達市の票、"勝敗の鍵"

 【伊達】2議席奪取を狙う自民と、議席維持を目指す民主、共産。各陣営は「票田の伊達市の得票が勝敗の鍵」との認識で共通する。自民現職の佐藤金正は前回、地元・川俣町を基盤に1万4000票を獲得した。今回も伊達市での得票に懸命だ。

 民主現職の亀岡義尚は桑折町が地盤。県連幹事長として、伊達市を拠点とする地元衆院議員の支援も得ながら党支持層を固める。

 一方、旧保原町在住の共産現職の阿部裕美子と、自民新人の佐藤直毅は地元の票固めに力を注ぐ。阿部は無党派層の取り込みも意識した選挙戦を展開、佐藤は保原や郡部の党支持層の支援拡大を急ぐ。(敬称略)