支持拡大に試行錯誤 双葉郡・浪江町長選と3町村議選

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 東京電力福島第1原発事故の影響が色濃い双葉郡では、15日に投票が行われる浪江町長選と大熊、広野、川内の3町村議選が14日、選挙戦を打ち上げた。各陣営は、避難に伴い有権者が県内外に散り散りになり、支持を広げにくい状況の中、試行錯誤しながら票の上積みに奔走した。

 浪江の候補3陣営、手応えは「霧の中」

 原発事故で全町避難が続く浪江町では、有権者が46都道府県に散らばり、同町長選の3陣営は、手応えをつかみきれないまま手探りの選挙戦を締めくくった。

 「有権者が、どこに住んでいるか分からない」「霧の中だ」。各陣営は有権者の所在を把握しにくい現状を訴えた。選挙用はがきの多くが「転居先不明」で戻り、確実に声を届けるのが難しい実態を浮き彫りにした。

 県内の仮設住宅や復興公営住宅が"主戦場"となり、最終日には、3陣営全てが有権者の多く集まる場所を目指し、二本松市で開かれた「復興なみえ町十日市祭」に足を運んだ。

 同市の仮設住宅に住む女性(69)は「復興をリードしてくれる人を選ぶ」と話した。

 広野町の「新住民」、接点が少なく苦慮

 原発事故対応の拠点となっている広野町。候補者は避難を続ける有権者に加え、震災後に町で生活を始めた作業員ら「新住民」への浸透に苦慮。候補者の一人は「(作業員とは)接点が少なく、なかなか訴えが届かなかった」と振り返った。

 住民帰還を進める川内村では、前回と異なり選挙戦の中心は村内に戻ったものの、避難中の有権者が多い郡山市などで政策を訴える候補者の姿もあった。

 一方、全町避難が続く大熊町では、候補者が政見を伝えるのに支持者らへの電話や選挙公報が有効な手段の一つとなった。ある候補は「縁故や組織に頼る部分が大きく、支持の浸透状況は最後まで分からなかった」と厳しい情勢を語った。