【福島県議選・戦いの跡】現職有利の選挙戦 復興策に違いなし

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福島県議選の党派別当選者

 震災から2回目で、15日に投開票が行われた県議選は来年夏の参院選の前哨戦に位置付けられたが、各政党、候補者が示した復興に向けた施策の方向性に大きな相違点はなく、争点なき選挙戦は告示前から盛り上がりに欠けた。また新人18人が当選し世代交代が進んだ前回と異なり、現職51人のうち46人が当選。過去最低を記録した投票率が示すように無党派層の関心も低調に推移し、地盤と組織を固めている現職有利の選挙戦となった。

 自民は現職24人と、新人は推薦した1人を含む3人が激戦を制したが、目標の単独過半数には届かなかった。懸念された安全保障関連法や環太平洋連携協定(TPP)は大きな「逆風」にならなかったが、いわき市で現職2人が落選、参院選に不安要素を残した。

 民主は前回より公認候補が7人減の16人で全員当選を目指した。空白区の福島市で2議席を奪還するなど15人が当選、一定の成果を挙げた。

 公明は組織票を基盤に堅調な戦いを進め、現有3議席を維持した。

 共産は全ての常任委員会に委員を送り出す6議席を目指したが、現有5議席の維持にとどまった。2議席を狙った社民も福島市の現職の再選のみで、根強い安全保障法制などへの批判の受け皿にはならなかった。

 今秋の国勢調査の結果を踏まえ、改選後の県議会では定数見直しが検討される見通しだ。無投票選挙区が8選挙区に上り、県内全有権者の約2割に当たる約35万6000人は4年に1度の権利を行使できなかった。

 県政に対する県民の関心、期待の低さが無投票当選や投票率低下の要因であれば残念なことだ。来年の参院選から「18歳選挙権」が適用される。改選後の県議会には若年層も含め、多くの県民が県政に関心を抱くような活発な議論を求めたい。