郡山市選挙区、現職が新人退ける 組織力で上位当選、投票率は低調

 

 15日に投開票が行われた県議選の郡山市選挙区は、政党公認の現職9人が地盤や支持団体を中心に堅実に票を固め、10月に立候補を表明した無所属の新人2人の挑戦を退けた。ただ、投票率は前回より微減し38.14%で、過去最低(補選除く)を更新するなど低調。告示約1カ月前まで無投票の可能性があった中、最後までムードは高まらなかった。

 得票数は、トップが1万2000票台、当選ラインが7400票台で前回とほぼ同じ。投票率の低下傾向が続く中、組織力のある候補者が上位当選を果たした。当選した9人のうち5人が前回より得票数を増やした。

 今井久敏氏は復興加速化に向けた政策などを訴えながら支持団体の票を固め、前回に続きトップ当選。

 神山悦子氏は地盤の中田や全域で安保法案や消費増税反対を訴え、自公の反対票を集めた。

 勅使河原正之氏は大票田となる地盤の旧市内を重点的に回って支持を呼び掛け、票を伸ばした。

 椎根健雄氏は、地元日和田町を中心に、「若い力」に期待する声を集め、支持を広げた。

 佐藤憲保氏は選挙区内の支持団体などをこまめに歩き農業、産業面などの政策を訴え6選を果たした。

 佐久間俊男氏は医療関連産業集積などを訴え、地元の富久山のほか連合を軸に組織票をまとめた。

 柳沼純子氏は「女性からの視点」の取り組みを強調し地盤の安積地区を中心に支持を広げた。

 長尾トモ子氏は、地元富田を基盤に、選挙戦を繰り広げ、子育て世代を中心に浸透を図った。

 山田平四郎氏は、地盤の田村や西田、中田の「三田地区」を中心に各地で支持を訴え再選した。

 根本潤氏は郊外を中心に演説を展開したが、浸透仕切れなかった。

 有川りえ子氏は草の根運動で支持拡大を目指したが及ばなかった。