【18歳選挙権・主権者教育の今】「政治の今」知りたい 選挙の仕組み学ぶ

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 県内有数の進学校の一つ、いわき市の磐城高では、1年生が「現代社会」の授業で主権者教育や選挙制度、政治参加など、基本的な政治や選挙の仕組みを学ぶ。「少しでもいいから、政治の核心の部分を教えてほしい」。選挙権年齢の「20歳以上」から「18歳以上」への引き下げが決まり、今夏の参院選での導入が迫る中、本田彩華璃(あかり)さん(16)=1年=は教科書を開き、教員の話に集中しながらも「本当に知りたいこと」に対する思いを抱えたまま、週2時限の授業に臨む。

 授業で特定の政党や政治を学ぶのが難しいことは理解している。それでも「今、習っていることだけでは投票の判断ができない。自分の選択に不安を抱きそう」。文系を専攻すれば、3年次に「政治・経済」の授業があるが、その時の立場は「受験生」。政治や選挙よりも、受験勉強が中心になりそうだからこそ、「今の政治を今、知りたい」と思う。

 生徒の求めに応える態勢を、教育現場は見つけられないでいる。同校公民科の男性教諭(36)は「どういう形で取り上げていけばいいのか、模索している状態」。生徒たちへの指導を政治や選挙の「入り口」で終わらせず、議論を深める必要性も分かっているが「具体的な政党や政策、議員名などデリケートな話題は扱いづらい」。生徒と同様、ジレンマを抱えながら教壇に立つ日々が続く。

 3年生は受験を目前に控えるなど時間的制約もあり、同校では、総務省と文部科学省が作製した副教材を生徒たちに配布したまま。久野海さん(16)=2年=は先週、その副教材を初めて開いてみたが、何を基準に、誰に投票していいのか分からなかった。「政党や議員の公約、政策が実生活にどう影響を与えるかなど授業で学ぶことはできないのか」。胸には、疑問だけが残った。