【18歳選挙権・主権者教育の今】期日前投票「学校で」 福大生ら企画書

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期日前投票所の学内設置に向け取り組む菅井さん(左から2人目)。同世代の目線で若者の投票率向上を考えている

 「大学に期日前投票所をつくりたいんです」。福島大の学生が今月20日、ある企画書を手に、福島市役所5階の市選管を訪問した。18歳選挙権が適用される今夏の参院選で、同大に通う全学生約4200人が有権者になることを見据えての行動だった。

 菅井貴博さん(20)=行政政策学類2年=ら学生6人が、期日前投票所設置に向け動き始めたのは昨年12月。初めて大学内に投票所を設けた松山市選管に連絡を取り、期日前投票所により見込まれる投票率の向上効果を推計するなど行政を動かすために企画書の内容を吟味した。中井勝己学長に掛け合い、全面的な協力の約束も取り付けた上で、福島市選管の門をたたいた。

 しかし、市選管で示されたのは、施設や人員の確保、市郊外にある同大の立地、二重投票の防止策など多くの障壁だった。「投票機会の拡大は大切だが、公金が投入される選挙で安易に設置はできない」。市選管の担当者は、学生たちに事実上の「ノー」を突き付けた。

 総務省などによると、これまで全国で学内投票所が設置されたのは13大学。さらに今夏の参院選では全国で初めて、熊本県大津町の県立高2校に期日前投票所が設置される。「選挙権を持った生徒が投票する姿を、ほかの生徒が見て身近に感じることで主権者意識が高まるなら、大きな意義があるはず」と熊本県選管の担当者。学校の安全面など課題はあるが、地域住民も利用できるようにする方針だ。

 18歳選挙権の導入を機に、投票機会を拡大する動きが全国で加速する中、県内の動きは鈍い。菅井さんは「高校でも、大学でも、学校に投票所ができれば、投票に行くはず」と信じている。「簡単でないのは分かるけど、ほかでできて福島でできないわけがない。何もしないまま『若者の投票率低下』と言われても」と、市選管の姿勢に疑問を示した。