【18歳選挙権・主権者教育の今】争点「分かりやすく」 読み解く力が不可欠

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各党の政策を読み比べる安達高の生徒たち。争点を読み解く力が不可欠だ

 冬休みが明けた今月中旬、安達高3年4組の教室で、生徒が各党の政策を引き合いにどの候補に票を入れるべきか、熱く討論を交わしていた。

 「今は何より、復興政策を重視して選ぶべきでしょ」

 「この政党の公約は、教育に重点を置いている」

 「原発再稼働への考えが『△』って、どういうこと」

 杉内清吉教諭(60)による「政治・経済」の授業だ。教材は、国政選挙で各党の政策アンケートが掲載された新聞記事や機関紙、政策パンフレット。6時限をかけて各党の公約を徹底的に読み比べ、その集大成として自分が支持する政党に投票する。"投票日"となった27日、坂野祥太郎さん(18)は「政策アンケートには、○でも×でもない『△』がある。その意味を考えるのがとにかく難しかった」と戸惑いながらも、1票を投じた。

 18歳選挙権の導入で、新たに約3万8700人が有権者となる本県。県内のある政党幹部は「新たに選挙権を持つ若い有権者に、争点などを分かりやすく説明することが必要」と意識する。県内の20代前半の衆院選の投票率は、2003(平成15)年が36.87%、05年43.05%、09年45.67%、12年30.29%、14年24.55%。「郵政民営化」(05年)と「政権交代」(09年)。争点が分かりやすかった選挙では40%を超えた。

 一方、20年間にわたり模擬選挙を続けてきた杉内教諭は「新聞記事から子どもが争点を読み解くことは難しいし、深く読み込むことができる大人も少なくなっている」と指摘、「何が争点か、的確に判断できる力をつけなければならない」と痛感している。間もなく有権者となる坂野さんは、授業をこう振り返った。「調べたり討論するうち、なぜ『△』と曖昧に答えているのか背景が分かった部分もある。実際の選挙でそれを分からないまま投票してしまうのは、とても怖い」