18歳選挙権、漫画で学ぼう! 専門学校生がパンフレット制作

 
18歳選挙権の概要や意義などをまとめた漫画の原案

 18、19歳の「新たな有権者」に選挙の基礎知識を学んでもらおうと、国際アート&デザイン専門学校(郡山市)が選挙教材となる漫画のパンフレットを作る。選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられて実施される見通しの今夏の参院選。生徒のアイデアが同世代の選挙に対する意識高揚に一役買いそうだ。22日に漫画の原案が発表された。

 県選管からの制作依頼を受け、コミックイラスト科とマンガクリエイト科の生徒が〈1〉18歳選挙権の概要や意義〈2〉投票方法〈3〉候補者の政見を知る方法〈4〉選挙運動の留意点―をテーマに約1カ月かけて作業に当たってきた。漫画は県選管が監修し、選挙でソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を利用する際の注意点や若者の政治離れの現状なども示している。

 「初めて投票する人を意識して分かりやすさを重視した」。「投票方法」の漫画などを担当したコミックイラスト科2年の渡辺尚輝さん(19)は友人のアドバイスを聞きながら投票に関する疑問点をまとめた。「選挙は未来を良くしていくもの。未来を生きる自分たちが真剣に考えていきたい」と話した。

 マンガクリエイト科2年の植木夏海さん(19)は「選挙運動の留意点」などを担当。18歳未満の生徒が立候補者の短文投稿サイト「ツイッター」に「リツイート」すると選挙活動につながり、違反行為になるとの1コマを描いた。植木さんは「私たちに身近なSNSを使った選挙の注意点を学んでほしい」と警鐘を鳴らす。

 県選管事務局は「漫画を通して選挙に親しみを感じてもらえれば」と、効果に期待を寄せた。

 漫画のパンフレットはA5判カラー8ページで、4万冊作られ、高校や大学、専門学校などに配られる。漫画を音声化したCDも制作され、音声は同校声優科や同校高等課程の生徒が担当する予定だ。県教委は、授業やホームルームなどでの活用を想定している。