『若者の投票率』向上へ 安達高生が選挙公報使い「模擬投票」

 
政党名を記入し模擬投票する生徒=安達高

 選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられたことを受け、県選管は、県内の高校で、実際の選挙公報などを使った模擬参院選をスタートさせた。29日は、二本松市の安達高で行われ、3年生約240人が模擬投票を体験した。

 生徒らには事前に選挙公報が配布された。また、二本松市選管から借りた投票箱や記載台を使った模擬投票所が体育館に設置され、生徒らが実際の政党名を書いて1票を投じた。

 同校によると、3年生のうち今回の参院選で有権者となったのは全体の約3割の69人。有権者となった鈴木大空(ひろたか)さん(18)は「インターネットなどで各政党のことを調べた。政治に関心を持つようになった」と話した。杉山啓源(ひろもと)さん(18)は「まだ投票する候補者や政党は決めていないが、これからインターネットなどで調べる」とし、「選挙にはぜひ行きたい。責任を感じるし、1票で何かを変えることができればいいと思う」と語った。また、水野洸優(ひろや)さん(17)は「今回は(17歳で)投票できないが、自分は関係ないと思わず、各政党や候補者の考えなどをしっかり調べ、考えていきたい」と述べた。

 安達高は模擬参院選のほか、参院選公示日の22日、18歳選挙権に関する授業を開き、生徒たちが福島民友新聞社の渡辺順まなぶん事務局長から選挙の仕組みなどを学んでいる。