現職・橋本克也氏が無投票3選 須賀川市長選、復興から発展へ

 
3選を果たし、万歳で喜ぶ橋本氏(中央)と妻房代さん(右)17日午後5時55分ごろ、須賀川市茶畑町

 任期満了に伴う須賀川市長選は17日告示され、現職の橋本克也氏(53)=無所属、2期=のほかに立候補の届け出はなく、橋本氏が2回連続の無投票で3選を果たした。

 人口減少や少子高齢化、産業振興、中心市街地に建設される複合施設の市民交流センターを生かしたにぎわい創出などの課題がある中で、復興から発展に向け、市政のかじ取りは三たび、橋本氏に委ねられた。

 当選証書付与式は25日午前10時から同市の岩瀬農村環境改善センターで行われる。3期目の任期は8月11日から4年。

 復興、将来への対応評価

 東日本大震災からの復興対応や将来を見据えた政策を着実に進めてきた橋本克也氏への評価が、2期連続の無投票当選という形で表れた。

 橋本氏は、3月議会で立候補を表明した。実績と政策継続の必要性を訴え、ほぼ全ての市議から連名の推薦状を受けたほか、市内の経済、農業団体など各界からの支持を獲得。有力な対抗馬の名前は一度も挙がることなく、市長選は早くから「無風」の様相を見せた。

 橋本氏は市長就任当初から「市民との協働のまちづくり」を市政運営の基本方針に掲げ、2期目は震災からの復興に尽力。計画していた災害公営住宅の全棟完成や農業用ダム「藤沼湖」の周辺施設の再開にこぎ着け、目に見える復興策を進めてきた。

 橋本氏は3期目を震災からの「発展期」に位置付けている。一方、他の市町村同様、須賀川市にも人口減少の波は押し寄せており、その状況の中で地域を発展させるのは簡単ではない。

 橋本氏が理想に掲げるのは、住む人や企業などから「選ばれるまち」。2期連続無投票当選で、市政の課題を解決し、理想の実現と市勢を伸展させていく責任がさらに増した。