激しい舌戦繰り広げる現・新3氏 西会津町長選・終盤の情勢

 

 任期満了に伴う西会津町長選は9日の投開票に向けて終盤戦に入った。届け出順にいずれも無所属で、現職で3選を目指す伊藤勝候補(67)=2期、新人で元副町長の薄友喜候補(69)、新人で元町経済振興課長の斎藤久候補(68)が激しい舌戦を繰り広げている。

 伊藤候補は子育て・教育環境の整備や菌床シイタケによる雇用創出など2期8年の実績をアピール。地域経済の活性化、人材育成と教育振興、健康づくりを政策の3本柱に掲げ、街頭演説や遊説を展開している。

 薄候補は町議14人中8人の支持を受けて選挙戦を展開。長年の行政経験を強調するとともに、町ふるさと納税の返礼品刷新などで財源を生み出し、保育料や学校給食費の無料化に役立てる施策を打ち出している。

 斎藤候補は経済や福祉の各政策、地域資源を活用した町の観光地化、街並み整備などを掲げる。「若者の定住を目指し新しい流れに変えよう」をスローガンに町政改革を訴え、草の根活動で支持を拡大している。

 3候補とも人口対策を最重要課題の一つに挙げているなど、争点は明確化していない。前回4年前の町長選は投票率86.44%。各陣営は今回も同程度とみて、若者を中心とした浮動票の掘り起こしを進めている。