共産党、福島県知事選に独自候補 「つくる会」と擁立協議へ

 

 11月11日の任期満了に伴い今秋行われる福島県知事選を巡り、共産党県委員会は12日、国内原発ゼロ政策の推進や被災者支援の取り組みが現県政に不足しているとして、独自候補の擁立を目指す方針を固めた。ただ同委員会や県労連などでつくる「みんなで新しい県政をつくる会」で協議した上で擁立を目指す考えで、擁立の可否については流動的な面もある。

 同日、郡山市で開かれた第66回県党会議で知事選への対応などを盛り込んだ第2期総合計画を採択した。計画では、現県政について「県内原発の全基廃炉は求めているが他県の原発については『国の判断』とし、県民の願いに背を向けている」と批判、「つくる会」を中心に候補者を擁立して県政刷新を示す必要があるとした。

 今後、「つくる会」が同委員会の意見や現県政の評価を踏まえ、今春にも知事選への対応を最終決定する。県党会議で新県委員長に就いた町田和史氏は「最後まで県民に寄り添い、国に物を言える県政を実現するための候補者を『つくる会』と一緒につくっていきたい」と語った。

 知事選を巡っては、現職で1期目の内堀雅雄知事の再選出馬が確実視されるが、現時点で態度を明らかにしていない。連合福島の今野泰会長は1月、内堀氏に再選出馬を要請する意向を示している。