「町東部」戦い激化 南会津町長選、当選ライン5000票前後か

 

 任期満了に伴う南会津町長選は22日の投開票に向け終盤戦に入った。立候補しているのは届け出順にいずれも無所属で、元職の湯田芳博氏(67)、新人で元町総務課長の湯田文則氏(61)、現職の大宅宗吉氏(69)=2期。高齢者福祉の充実や子育て世代の支援に加え、農林業と観光の振興、中心市街地活性化など町の未来をどう創造するかを争点に、票の獲得にしのぎを削る。

 湯田芳博氏は高齢者も活躍できる町づくりを掲げ、幅広い層の有権者への浸透を図る。町民の声を吸い上げる仕組み作りも提案、行政の改革を訴える。

 湯田文則氏は「町民主役の町づくり」を柱に公共事業の維持や企業誘致、農林業の振興を強調。保育料無料化の拡大など、子育て世代の支持拡大を狙う。

 大宅氏は、5歳児の保育料、幼稚園授業料の無料化や防災拠点としての町役場新庁舎の整備など実績を前面に、町政の継続に向けて動きを強めている。

 大票田の町東部、旧田島から立候補した湯田芳博、湯田文則の両氏と町西部を地盤とする大宅氏が、勝敗を左右する町東部で、支持拡大への呼び掛けを激化させている。3陣営とも選挙への関心は高いとみており、投票率は前回(83.47%)並みか、前回を上回る85%を想定。当選ラインを5千票前後とみて浮動票の取り込みに注力する。