生涯100回選挙へ『パスポート』 若い世代の投票率アップ狙う

 
投票記録を確認できる手帳型「選挙パスポート」

 須賀川市選管は若い世代の投票率アップに向け、投票記録を確認できる手帳型の「選挙パスポート」を作製した。若者を中心に政治離れが取り沙汰される中、新たに有権者となる18歳に配布することで主権者意識を高める狙い。

 選挙啓発事業の一環。生涯で100回の選挙を経験するとの想定で、投票するごとに投票所でもらえるシールを貼ったり、投票日を記入する欄を100カ所設けるなど、投票を記録できるようにした。選挙や政治に関する基礎知識、憲法に加え、地元須賀川の情報も掲載しており、ガイドブックの機能も持たせた。

 市選管によると、1日現在の有権者数は6万4276人。このうちの新有権者199人に郵送で手帳を配布する。すでに選挙権のある市民には市選管事務局で配るが、数に限りがあり先着順となる。昨年10月に行われた衆院選小選挙区の投票率は55.86%で、2014(平成26)年の前回から4.23ポイント上昇、18歳は52.17%、19歳は30.06%だった。投票率を各世代で比較すると若い世代が低迷しており、選挙パスポートの活用で若者の参加を促す。

 市選管の室井宏委員長は「県知事選が予定されており、若者の投票行動につなげたい」と話した。