現職・内堀雅雄氏が再選出馬表明 福島県知事選、復興・創生公約

 
再選出馬を表明する内堀知事=21日、県議会議場

 内堀雅雄知事(54)が21日の県議会で、10月11日告示、同28日投票の知事選に再選を目指して立候補することを正式に表明した。同日開会した6月定例県議会の所信表明で「引き続き、知事の使命を自らに与えられた使命とし、全身全霊で挑戦を続けていく」と述べた。出馬表明は内堀氏が初めて。共産党県委員会や県労連などでつくる「みんなで新しい県政をつくる会」が無所属候補の擁立を目指しており、選挙戦の公算が大きい。

 内堀氏は無所属で立候補する見通し。内堀氏は避難区域の縮小や福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想など1期目を振り返り「古里・福島の復興が着実に進んでいると実感できる場面が増えてきた」と実績を示した。

 本会議終了後、内堀氏は記者会見を開き、公約の柱として「復興」と「地方創生」を挙げた。政党からの推薦については「念頭にはない」とした上で「一方で応援したい、支援したいという話があれば、喜んで受けさせていただく」と述べた。

 具体的な公約の発表時期は「選挙日程が10月に固まっているので、しかるべき時期に表明する。知事として目の前の課題への対応が最優先で(発表)時期はしばらく先になる」と語った。

 知事選を巡っては、自民党県連が4月の定期大会で内堀氏の出馬を強く意識した特別決議を採択、今月には県連と協調関係にある約140団体が内堀氏に出馬要請した。

 国民民主、社民の両県連と立憲民主、無所属県議、連合福島による「5者協議会」も今月、再選出馬を要請。公明党県本部も今月支援方針を決定、各党の内堀氏への支援の枠組みは固まりつつある。

 一方で、共産や県労連などは今月、無所属の候補者擁立方針を決めた。

 内堀氏は長野県出身。東大経済卒。1986年自治(現総務)省入省、総務省自治財政局地方債課理事官などを経て2001年に本県出向。企画調整部長などを経て06年12月から副知事。6人の争いとなった14年10月の知事選では約49万票を獲得し、初当選を果たした。