新地町長に新人・大堀武氏 鴇田氏との新人対決190票差で制す

 
初当選を果たし万歳する大堀氏(右)。左は妻優子さん

 任期満了に伴う新地町長選は26日、投開票が行われ、元町総務課長大堀武氏(67)が元町復興推進課長鴇田芳文氏(64)との無所属新人同士の一騎打ちを190票差で制し、初当選を果たした。任期は9月26日から4年。

 4期務めた現職が今期限りの退任を表明し、元町職員同士による2010(平成22)年以来8年ぶりの選挙戦となった。大堀氏は町政継承と発展を掲げ、各地区での出前講座開催や保育料・学校給食費の負担軽減、生活道路の舗装などの政策を訴え支持を集めた。

 投票率は77.40%で、10年を6.62ポイント下回り、過去最低だった。当日有権者数は6660人(男性3295人、女性3365人)。大堀氏への当選証書付与式は27日、町役場で行われる。

 町政継承と発展支持

 震災後、町の復興の土台が整いつつある中、新たな将来像を示せるかが問われた選挙戦。有権者はこれまでの町政の継承と発展を掲げた大堀武氏(67)にかじ取りを託した。

 大堀氏は現職の実質的な後継者として素早く後援会組織を整備。生活道路の整備や保育料の負担軽減など身近な問題を政策に掲げ、町内全域に繰り返し支持を訴えた。青年層の支援者も多く、現職や町議の大半が支援に回ったことも票固めにつながった。

 鴇田芳文氏(64)は早期に態勢を整え、草の根の選挙戦を展開。変革を掲げ演説会などで政策と手腕を訴えたが、及ばなかった。

 町では沿岸部の復旧やJR新地駅周辺を中心とした開発事業が進む。開発を町の発展につなげる復興施策、人口減少への対応に向けた教育や福祉環境整備など、1期目からその手腕が問われる。

◇新地町長選開票結果(選管最終、敬称略)
当2,626 大堀  武 67 無新
 2,436 鴇田 芳文 64 無新