石川町長に新人・塩田金次郎氏 現職・加納氏を1513票差破る

 
初当選を果たし、支援者らと万歳する塩田氏(中央)

 任期満了に伴う石川町長選は2日投開票が行われ、新人の元県議塩田金次郎氏(70)が現職の加納武夫氏(80)=3期=との無所属同士の一騎打ちを1513票差で制し、初当選を果たした。任期は10日から4年。

 塩田氏は「次世代に誇れるふるさとをつくる」として人口減少が著しい町の再生を訴え、入院のできる病院の誘致や町内企業の育成、子育て環境充実、交流人口増加など、少子高齢化に歯止めをかけるための公約を掲げ、幅広く支持を集めた。

 投票率は74.87%で、過去最低だった2014(平成26)年の前回を0.90ポイント上回った。当日有権者数は1万3151人(男性6441人、女性6710人)。

 当選証書付与式は3日、町役場で行われる。

 活性化へ「変革」選択

 少子高齢化が深刻な町の将来像を示せるかが問われた選挙戦。有権者は「変革」を目指した塩田金次郎氏(70)にかじ取りを託した。

 塩田氏は5月に出馬を表明。町内各地に後援会を組織し、町議2期、県議4期の政治経験をもとに若者の定住策や町民との対話を重視する政策を掲げた。告示前には「入院のできる病院」の誘致を公約に追加。幅広い世代の浮動票を取り込み、票を固めた。

 加納武夫氏(80)は3期12年の実績を強調しながら「子育て応援日本一の町」を掲げ子育て支援やまちなか再生などの政策を訴えたが及ばなかった。

 町は20年で人口が約5000人減り過疎地域に指定された。特に若年人口の減少率は顕著で産業、子育て、福祉など多方面で課題が山積する。病院誘致などを成し遂げ、「閉塞(へいそく)感」を打ち破れるか。塩田氏の手腕が問われる。

◇石川町長選開票結果(選管最終、敬称略)
当5,584 塩田 金次郎 70 無新
 4,071 加納 武夫  80 無現