金山町長に新人・押部源二郎氏 407票差で現職破り「初当選」

 
妻ナミさんと万歳する押部氏(左)

 任期満了に伴う金山町長選は30日、投票が行われ、即日開票の結果、無所属の新人で元副町長の押部源二郎氏(69)が、現職の長谷川盛雄氏(72)=1期=を407票差で破り、初当選を果たした。任期は22日から4年。

 押部氏は亡くなった前町長の支持者や町職員OB、町議会議長らの支援を受け選挙戦を展開。町民目線の政治や、人間ドックの助成拡大など生活環境の改善を訴え、支持を集めた。

 投票率は87.06%で、4年前の前回を0.77ポイント上回った。当日有権者数は1948人(男性932人、女性1016人)。

 生活直結の政策訴える

 県内で最も過疎高齢化が進む町の将来を占う選挙で、有権者は町政「刷新」を訴えた新人の押部源二郎氏(69)にかじ取りを託した。

 現町長と町議会との対立が深まる中、複数の町議から要請を受けた押部氏は、投票日の約2カ月前に立候補を決断。副町長として支えた前町長の支持者や町職員OBらを中心に後援会を組織し、票を固めた。除雪体制の充実など生活に直結する政策や、町民との対話の必要性を強調し、現職への批判票も取り込んだ。

 長谷川盛雄氏(72)は1期4年の実績を訴えたが、この間の町政運営に批判も多く、支持が広がらなかった。

 選挙戦では候補者の「政治姿勢」が焦点となり、政策の議論は深まらなかった。一方、県内で最も高い高齢化率(58.6%、9月1日現在)に直面する中、2021年度の再開通を目指すJR只見線の利活用など町政の課題は山積している。課題解決へ具体的な道筋をどのように付けるのか、押部氏の手腕が問われる。

◇金山町長選開票結果 (選管最終、敬称略)
当1,043 押部 源二郎 69 無新
   636 長谷川 盛雄 72 無現