共産県委員長・町田氏が出馬へ 福島県知事選、3氏の選挙戦に

 

 任期満了に伴う11日告示、28日投開票の知事選で、共産党県委員会や県労連などでつくる「みんなで新しい県政をつくる会」は1日、新人で同党県委員長の町田和史氏(41)の擁立を発表した。擁立方針を示していた同会の候補者が決まったことで、知事選はすでに立候補を表明している再選を目指す現職の内堀雅雄氏(54)、新人で白河市の自営業金山屯氏(78)、町田氏の現新3氏が争う構図がほぼ固まった。

 町田氏は埼玉県出身。福島大行政社会学部卒。「しんぶん赤旗」記者、党県委員会の常任委員、書記長を経て今年2月から委員長。

 町田氏は党の推薦を受け、無所属で立候補する見通し。県庁で会見した町田氏は「県民の苦しみの背景には安倍政権の悪政があるが、県政は県民ではなく安倍政権を向いている」と批判。原発ゼロや東京電力福島第1原発事故による処理水の海洋放出反対などを訴えるとした上で「国や東電に県民の声をストレートにぶつける県政をつくりたい」と語った。

 知事選を巡っては、共産を除く各党や連合後援会、支援団体で構成する内堀氏の選対本部が1日、福島市で総合選対本部事務所の事務所開きを行った。内堀氏は4日にも公約を発表する見通しで、1日の定例記者会見では「9月県議会の審議に臨んでいる。今後、しっかりと自分自身の政策を提案したい」と語った。