浅川町長に新人・江田文男氏初当選 141票差、現職の4選阻む

 
初当選し支持者らと共に万歳する江田氏(中央)

 任期満了に伴う浅川町長選は14日、投開票が行われ、新人の元町議江田文男氏(63)が現職の須藤一夫氏(79)=3期=を141差で破り、初当選を果たした。任期は31日から4年。

 2006(平成18)年以来、12年ぶりとなった選挙戦で、江田氏は演説会を重ねるなど「草の根」の活動を展開。福祉に強いまちづくりを掲げ、各種がん検診の無料化や子育ての補助、スポーツ振興などの公約を訴え、幅広い支持を集めた。

 投票率は71.37%で、06年を7.77ポイント下回った。当日有権者数は5425人(男性2704人、女性2721人)。当選証書付与式は15日、町役場で行われる。

 福祉の充実訴え浸透

 町政の継続か刷新かが問われた12年ぶりの選挙戦。有権者は新人の元町議江田文男氏に新たなかじ取りを託した。

 江田氏は6月に出馬を表明。町内をくまなく回り、告示後も各地で個人演説会を重ねた。「子ども・高齢者・障害者の住みよいまちづくり」を掲げ、ランドセルや制服、通学費の補助、がん検診の無料化などの支援策を強調、浮動票や多選に対する批判票を取り込んだ。

 須藤氏は過半数の町議から支援を受けて組織を引き締め、こども園整備など実績を強調、子育て支援や農業活性化などの政策を訴えたが及ばなかった。

 町は少子高齢化が急速に進行している。人口減少対策をはじめ、農商工業の活性化、廃校の利活用など山積する課題への対応は待ったなしだ。現状打破へ町政に新たな「風」を期待した町民の負託に応えられるか。江田氏の手腕が問われる。

◇浅川町長選開票結果 (選管最終、敬称略)
当1,953 江田 文男 63 無新
 1,812 須藤 一夫 79 無現