福島県議補選「5選挙区」告示 福島市など4選挙区「無投票」

 

 知事選に合わせて行われる県内5選挙区の県議補選(各欠員1)は19日、告示された。伊達市・伊達郡選挙区はいずれも新人で、会社役員の佐々木彰氏(53)=自民、団体職員の大橋沙織氏(27)=共産=の2人が立候補し、選挙戦に入った。投票は知事選と同じ28日に行われ、即日開票される。18日現在の同選挙区の有権者数は8万2893人(男性4万241人、女性4万2652人)。

 福島市選挙区は元職の会社役員丹治智幸氏(47)=自民、白河市・西白河郡選挙区は新人の無職三村博隆氏(48)=無所属、喜多方市・耶麻郡選挙区は新人の農業渡部信夫氏(58)=自民、田村市・田村郡選挙区は元職の自営業先崎温容氏(44)=自民=以外に届け出はなく、無投票で当選が決まった。任期は来年11月19日まで。(年齢は28日現在)

 政党内の調整背景 19年の本選も視野

 県内5選挙区の県議補選は、伊達市・伊達郡選挙区だけが選挙戦に入り、他の4選挙区は無投票で当選者が決まった。政党内の調整や県議会会派間の駆け引きなどが無投票の背景とみられる。また、来年11月に任期満了に伴う県議選を控える中、立候補を検討した関係者の中には欠員1議席を争う補選を避け、本選に備えようとする思惑が働いた可能性もある。

 福島市は、県議会最大会派の自民が4月に元職の丹治智幸氏(47)の擁立を決定。自民県議の福島市長選出馬に伴う欠員で、当初から県議会第2会派の県民連合は対抗馬の擁立に消極的だった。県民連合は会派内に国民民主、立憲民主、社民の現職が各1人所属しており、与野党激突が予想される来秋の本選を考慮したとみられる。

 白河市・西白河郡は国民民主の故三村博昭氏の急逝に伴う補選。三村氏の長男博隆氏(48)が無所属での立候補を表明する中、県民連合は博隆氏を支持。現職2人を抱える自民では擁立の動きは見られなかった。

 喜多方市・耶麻郡は遠藤忠一喜多方市長の市長選出馬に伴う欠員で、自民は遠藤氏の後継候補として渡部信夫氏(58)を擁立。来秋の本選で定員3から2に減ることなどから、他に擁立の動きは出なかった。

 田村市・田村郡は自民県議から田村市長選で当選した本田仁一氏の辞職に伴う補選。市長選で本田氏を支持した自民元職先崎温容氏(44)が出馬に意欲を見せる中、現職を抱える県民連合や他党は擁立を見送った。