「福島県知事選」28日投開票 現・新4候補者、公約浸透に注力

 

 任期満了に伴う知事選は28日、投開票が行われる。現新4人の候補者が現県政の評価に加え、復興の針路、人口減少社会の県づくり、国政との向き合い方などを争点に選挙戦を展開している。ただ、政策論争は乏しく、選挙ムードは低調のまま最終盤を迎えた。各陣営は公約の浸透に加え、有権者の関心を喚起することにも注力し、最後の訴えに臨む。

 現職の内堀雅雄候補(54)は1期4年の実績を踏まえた復興・創生への施策の継続性を強調。県内59市町村を巡回し、街頭や個人演説会で支持を訴えた。陣営は前回を約10万票上回る60万票を得票目標に設定、共産を除く各党や連合福島、推薦団体の支援を受けて組織戦を展開した。最終日は郡山市などで遊説後、午後7時40分から福島市の街なか広場で遊説を打ち上げる。

 新人で共産党県委員長の町田和史候補(42)は、安倍政権との対峙(たいじ)や福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の見直し、福祉優先政策を主張し、選挙戦を展開した。立候補表明は告示直前と遅れたが、住民との対話集会などを重ね、現県政の批判票の集約を図った。27日は福島市で選挙カーを走らせ、午後7時40分から同市渡利で遊説打ち上げ式に臨む。

 新人で自営業の金山屯候補(78)は「郡山市への県庁移転」などを訴えた。27日はいわき市などで遊説後、郡山市のJR郡山駅前で街頭演説を行う。新人でIT会社経営の高橋翔候補(30)は起業家支援などを主張。最終日は葛尾村の選挙事務所で動画のライブ配信を通して若者の支持拡大を図る。

 【略歴・政見】福島県知事選「現新4候補」 投開票・10月28日