「現新4陣営」28日投票へ手応え 福島県知事選、県内各地遊説

 

 第21回知事選は27日、いよいよ遊説のフィナーレを迎える。いずれも無所属で、現職の内堀雅雄(54)=福島市、新人で共産党県委員長の町田和史(42)=共産推薦、同、新人で自営業の金山屯(78)=白河市、新人でIT会社経営の高橋翔(30)=葛尾村=の4候補は11日の告示日以降、17日間にわたる選挙戦で県内各地を巡り、有権者に支持を訴えてきた。

 内堀候補は、自身の政治信条に掲げる「現場主義」を選挙戦でも徹底。県内全59市町村にくまなく足を運んで、4年間の実績を強調し、復興・創生施策の継続性などを訴えてきた。

 大橋信夫選対本部長は「各政党、団体の組織力を生かし『オール福島』で戦ってきた」と手応えを示す一方、「復興・創生をさらに進めていくためには高い得票数が鍵になる。投票率向上に向け、最後まで手を緩めずに戦う」と述べ、前回知事選の得票を約10万票上回る60万票の目標達成に意欲を燃やす。

 町田陣営は、住民の声や力を生かす「ボトムアップ」の県政を掲げ、選挙戦を展開。県内各地で住民と「双方向型」の対話集会を開き、有権者の声を聞いた。現職との対立軸として、東京電力福島第1原発事故に伴う処理水の海洋放出やモニタリングポスト撤去への明確な反対、県外を含む原発の全基廃炉などを訴えた。

 根本敬選対本部長は「将来を託す若い世代にも子育てしやすい環境づくりなどの政策が浸透していることを期待したい」と話す。
 金山候補は福島、郡山両市などの主要都市で集中的に遊説を展開。「『郡山市への県庁移転』の公約に賛同する声もある」として、さらなる浸透を図る。

 高橋候補は告示日以降、約50本の動画を配信。行政改革や子育て環境の改善などの政策について「若い世代に届いていると感じる」と手応えを語る。