白河市長に現職・鈴木和夫氏4選 大差で新人・国井氏退ける

 
4選を果たして万歳する鈴木氏(左)と妻ヒサ子さん=7日午後8時55分ごろ、白河市大手町の選挙事務所

 任期満了に伴う白河市長選は7日、投開票が行われ、無所属の現職鈴木和夫氏(69)=3期=が、無所属新人の元大信村議国井明子氏(75)を2万1659票差で破り、4選を果たした。任期は29日から4年。投票率は59.27%で、前回を433ポイント下回り、旧4市村が合併した2005(平成17)年以降で最低となった。

 今年に入り合併後、初めて現住人口が6万人を割り込むなど、人口減少社会への対応などが問われた選挙戦。鈴木氏は4期目を新たなステージと位置付けて少子化問題への対応を強調した上で、産業振興や子育て支援策の充実などの継続を訴え、告示直前に立候補を表明した国井氏を大差で退けた。

 現市政に一定の評価

 現職に対する事実上の信任投票となった白河市長選は、高い知名度と組織力を生かした鈴木和夫氏(69)が安定した戦いぶりを見せて4選を果たした。最大の焦点となった現市政が進めるまちづくりなどの政策について、有権者が一定の評価を下した形だ。

 当初の無投票ムードから一転して突入した選挙戦。鈴木氏は市内各地に80近くの後援会を設置、旧白河市と大信、表郷、東各地区の全域をくまなく回り、組織の引き締めを図るとともに市民との対話を重ねた。さらに財政の健全化や産業振興など、3期12年の実績を強調。全国市長会副会長として、県内外に持つ広い人脈を生かした市政運営も支持につなげた。

 新人の国井明子氏(75)は選挙期間中、遊説を行わず、選挙公報や折り込み広告を通じて市政刷新を訴えることで批判票の受け皿を目指したが、浸透しなかった。

 ただ、投票率は旧4市村合併後に行われた5度の市長選で最低となり、市民の関心は高まりきらなかった。他の自治体と同様、人口減少、少子高齢化問題が顕在化する中、4期目を迎える鈴木氏の手腕が注目される。

◇白河市長選開票結果(選管最終、敬称略)
当25,226 鈴木 和夫 69 無現
  3,567 国井 明子 75 無新