「平田村長選」終盤の情勢 2陣営、票の掘り起こしに躍起

 

 任期満了に伴う平田村長選は21日の投開票に向け終盤戦に入った。届け出順に現職の沢村和明候補(72)=3期、新人の元村議佐藤一一候補(65)の両陣営は街頭演説などを重ね、票の掘り起こしに躍起だ。

 沢村候補は3期12年の経験と実績、後援会組織を軸に選挙戦を展開。健全財政の堅持を訴え、温室、水耕栽培の推進など手厚い農業支援、若者定住策と連動した交流人口増加、スポーツゾーンの整備などの新たな政策で支持拡大を狙う。

 佐藤候補は人口減少を踏まえた村政が必要として「ジュピアランドひらた」の管理運営など財政運営の見直しを強調。ブランド農産物の開発生産の支援、給食無料化、保育時間の延長などを訴え、現村政への批判票の取り込みを図る。

 投票率は告示直前まで無投票が濃厚だった前回4年前の75.71%より上がるとの見方もあるが、陣営関係者は参院選と日程が重なったことによる関心の分散や天候不順の懸念から「読めない」と明かす。少子高齢化が進む中で両陣営とも子育てや高齢者世帯支援、農業振興などを柱に据えており、村の将来像をいかに示せるかが鍵になりそうだ。