心とおなか...満たす「定食」 富岡・いろは家、居酒屋から衣替え

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多くの町民の帰還を願って店を切り盛りする大河原さん(中央)

 帰還した住民や復旧・復興工事に当たる作業員の買い物の場所として、富岡町小浜の国道6号沿いに昨年11月、先行開業した公設の複合商業施設「さくらモールとみおか」。フードコートに入る地元3店舗のうち定食店「いろは家」は、しょうが焼きや唐揚げ、豚カツ、塩サバなどの各種定食に加え、うどん、そばと豊富なメニューをそろえ、来店者の心とおなかを満たしてきた。

 店を切り盛りする大河原宗英さん(53)は夜の森地区で居酒屋を営んでおり、震災前にさくらモール近くの曲田地区に移り、店を構えたばかりだった。

 震災と原発事故後は大玉村の仮設住宅にある仮設店舗で働いたが「いつか富岡に戻りたい」。さくらモールの出店に合わせ、定食店に衣替えして再出発を決意した。

 開店から約4カ月。経営環境は厳しいが、売り上げは徐々に伸びており、30日の全館オープンによる相乗効果にも期待する。避難先のいわき市から通う毎日でも顔なじみの人に会えることにやりがいを感じる。

 4月1日の避難指示解除を見据え、大河原さんは切に願う。「多くの人が気軽に立ち寄り、顔を合わせて食事や買い物、会話を楽しむ場所になってほしい」