望みは「家に帰りたい」 遠藤さん、施設行事楽しむ一方...

 

 大熊町民が暮らす会津若松市の松長近隣公園応急仮設住宅の敷地内にあるサンライトおおくまのデイサービスセンター。週に1度、施設を利用する大熊町の遠藤助由さん(73)はこの日、施設の行事を楽しんでいた。ボランティアによる歌やダンスが繰り広げられ、盆踊りで全員が楽しい時間を過ごした。

 遠藤さんは妻、長男夫妻、孫と同市の仮設住宅で暮らしている。趣味の散歩や植木、デイサービスを訪れることがストレス解消になるが、根本的な解決にはつながらない。避難生活が長引く中、「ストレスがたまる」と嘆く。

 一番の望みは「大熊の家に帰りたい」。遠藤さんと一緒に行事の輪に入っていた同町の鈴木一郎さん(87)もうなずいた。