相談窓口は14年度継続 山形と米沢両市に福島市が設置

 

 県内外に約6000人が自主避難している福島市は、自主避難者の多い山形、米沢両市に相談窓口を設け、毎週1回、職員2人が足を運び、避難者の相談に応じている。両市には計約2000人が避難しており、1日平均4〜5人が相談窓口を利用する。相談は、除染の進捗(しんちょく)や保育所の空き状況など多岐にわたる。

 市は、新年度も相談窓口の開設を継続する方針だ。併せて自主避難者の帰還を促すため、市内の低線量地域に子育て定住支援住宅の整備に着手。来春の入居開始を目標に20戸を建設する計画で、ほかにも建設場所の選定を進めている。

 市が自主避難者を対象に実施したアンケート調査では、帰還の意思はあっても、同市の除染や住宅借り上げの継続など状況によるため、帰還の時期については「未定」とする意見も多かった。市は「さまざまな事情が絡む中で行政がいつまで支援を続けられるか明言するのは難しい。しかし、国や県の動向を注視しながら、よりきめ細かな支援を心掛けていく必要性が増している」としている。