【小林福島市長】 公約実現へ予算編成、福島市の活力を

 
【小林福島市長】 公約実現へ予算編成、福島市の活力を

就任直後から当初予算案編成に奮闘、公約実現に一定の自信を見せる小林市長

 3期務めた前市長から、昨年12月に市政を引き継いだ福島市の小林香市長。「福島市の活力をつくるため、新年度から着手しなくてはいけない」。就任して真っ先に着手したのは2014年度当初予算案の編成作業だ。就任後の過密スケジュールが続く中で「土曜、日曜もなし。朝から夜までの作業」(市職員)に没頭。過去最大となる1787億円(前年度比11.8%増)をまとめ上げた。

 初めて臨んだ選挙戦で公約に掲げた除染の迅速化は「少しでも不安をなくす必要がある」として、これまでで最大の877億円に上る除染事業費を積み上げた。重点策の一つだった市内の小、中学校と特別支援学校、幼稚園へのエアコン設置も、県からの財源を活用して整備費も確保するなど公約を実現するために腐心した。

 予算編成が本格的した1月下旬から1週間ほどは市民会館に"缶詰め"となり、予算案に目を通した。小林市長は「固定的な経費の細かいところまでは見られなかったが(各種事業を行うための)政策的な経費はほとんどまるまる見た」と初めて市長として携わった予算編成を振り返る。

 その当初予算案は市議会の審議に付されている。小林市長は「新たな福島市づくりに向け職員も私の考えを理解してくれて新規事業を盛り込めた」と出来上がった予算案に自信をのぞかせる。市長選で市民は復興を実感できる行政の取り組みを求めた。予算案に盛り込んだ施策が議員に理解され、確実に実行できるか、小林市政の真価が問われる。