国、県に"厳しい注文" 復興行政へ柔軟対応を望む自治体

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 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故が本県にもたらした「復興」という重い課題に関して、国や県の復興行政は3年間を通して県民の厳しい批判にさらされた。特に原発事故で避難を余儀なくされた市町村と住民にとって、国や県は国力を結集して被災地を支援してくれる「頼みの綱」であり、一人一人の現場スタッフや全国の自治体から駆け付けた応援職員たちの奮闘に感謝する声は大きいが、それでも復興行政への不満や注文はやまない。

 「国は被災自治体に寄り添うと言いながら、実態に即していない」。原発事故で双葉郡沿岸部から避難した町の担当者は国の対応を批判する。「町単独で何か新しいことをやろうとしても、ほかの双葉郡町村と足並みをそろえるよう言われる。もっと各自治体の自主性を尊重してくれればと思うことがある」別の町の幹部職員は、避難区域再編の際に町の意向が通らなかった苦い経緯を振り返る。「国の制度は(全国的に通用するよう)オールジャパンで設計している。市町村の実情に合った対応をしてほしい」

 批判の矛先は県にも向いており、県の主体性のなさを指摘する内容が大半だ。「『国に対して言います』だけでなく、県としてやるんだ--という姿勢が問われている」と、ある町の幹部は強調した。

 【菅野飯舘村長】 県が先頭に立ちビジョン提案を 

 全村避難の中で飯舘村の復興に取り組んできた菅野典雄村長は、国や県の対応について一定の評価を示しながらも課題を指摘する。

 国の復興行政については「意見を戦わせながら避難区域の見直しを早期に実現し、多くの要望も聞いてもらった」とする一方、「除染がなかなか進まない。計画は3年延びたが、現在終わっているのは20行政区のうち2地区のみ。本当に実現できるのか疑問も残る。われわれに寄り添える除染の実現を望みたい」と注文を付ける。

 また、県に対しては「人材の派遣をしてくれたのは助かったし、市町村の代表として要望を上げていることも重要」と話しながらも、「復興を考えれば、県が先頭に立って復興ビジョンのようなものを提案していくことも重要。要望を上げることも大事だが、前に進むために明確なビジョンで県民を諭す役割に期待している」と語った。

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