福大いわき・双葉支援サテライト長・仲井康通特任教授聞く

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福大いわき・双葉支援サテライト長・仲井康通特任教授聞く

「帰還判断をめぐり、避難者が抱える事情は個別化している」と話す仲井特任教授

 福島大うつくしまふくしま未来支援センターは川内村などに拠点を設け、復興支援に当たっている。避難指示区域解除に伴う避難者の帰還などをめぐり、いわき・双葉地域支援サテライト長を務める仲井康通特任教授(62)に話を聞いた。

 --川内村の避難指示解除準備区域が10月1日に解除となる。

 「放射線量の低減に伴っての判断だと思うが、村は避難区域ではない中心部も含め、避難者の帰還をどう進めていくかという課題を抱えており、避難区域が解除されても状況はさほど変わらない。高齢の避難者の中には、病院が多い郡山市などの避難先を離れられないと話す人もいる」

 --今後帰還が進むきっかけになりそうなのは。

 「『仮設住宅の提供が終われば、村に帰る』と話す避難者も多く、仮設住宅の終了が一つの大きな区切りとなるだろう。ただ、避難者が帰還できないと考える要因は、医療や教育など複数の問題が絡み合って存在しており、家族ごとに個別の状況も出てきている。解決すべき問題を一つに絞るのは難しい」

 --双葉郡で今後避難指示の解除が進んだ際、地域の復興はどう進んでいくべきか。

 「当分帰還が困難な地域の住民と、避難区域の解除が進むとみられる地域の住民とでは、支援の在り方も変わってくる。避難区域が解除されるとみられる地域の住民向けには、例えば将来的に楢葉町に商業施設や医療機関を整備するなど、双葉郡に必要な機能の整備が必要になるだろう。一方、国など行政は、廃炉のための研究拠点などを郡内に整備する構想を持っているが、果たして施設整備が地元の利益になるのか、地元の雇用につながるのかといった点に注意していく必要がある」

 【プロフィル】兵庫県市川町出身。2012(平成24)年4月に福島大特任教授。県職員時代は製造業振興に携わり、産業創出課長などを務めた。