4年ぶり収穫を喜ぶ「一歩前進」 伊達市の農家・阿部さん

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4年ぶり収穫を喜ぶ「一歩前進」 伊達市の農家・阿部さん

「一歩前進」と4年ぶりとなるあんぽ柿の生産再開を喜ぶ伊達市の阿部さん

 あんぽ柿出荷の再開2年目は、産地復活を軌道に乗せるための正念場の年になる。

 「やっとあんぽ柿が作れる。一歩前進だ」。本年度、新たにモデル地区に指定された伊達市霊山町泉原地区の農家阿部忠幸さん(65)は4年ぶりとなる生産を心から喜ぶ。収穫に備えて現在は、生産自粛の間は手つかずだった柿を干す作業場の修理に汗を流している。

 原発事故から昨年までの3年間は柿を収穫できずに捨てるつらい年が続いた。再開を期待して手入れは続けていたが、自粛が続くと次第に意欲は萎(な)え「力が入らなかった」と振り返る。

 モモやプラムなども栽培するが、柱はあんぽ柿。震災前は、収穫が始まる秋から冬にかけて10人以上に手伝いを頼み、にぎやかに作業していたという。忙しくもあったが、それが楽しみでもあり生活の一部だった。

 それだけに生産再開の喜びもひとしお。「今年うまくいけば、来年につながる」と期待する。一方、本県産あんぽ柿が生産を自粛した間に、他県産が台頭してきたことが気掛かりだ。「風評もあるかもしれないが、福島であんぽ柿を作っていることを全国に意思表示していかなければ」。産地の農家としてのプライドをのぞかせた。