「貨物量」震災前の水準に 小名浜・相馬両港、物流の"要"

 

 交通機関以外にも、震災で被災した、本県の重要港湾となっている小名浜、相馬両港のほか、久之浜、中之作、江名の各港湾では復旧の槌(つち)音が響く。このうち小名浜、相馬両港では取り扱い貨物量がほぼ震災前の水準に戻るなど、物資受け入れの拠点として海運を利用した円滑な物流の要を担っている。

 2014(平成26)年の各港の貨物量は、小名浜港が1789万トン(13年比45万トン増)、相馬港が523万トン(同70万トン減)。小名浜港の増加は、原発事故の影響で、火力発電所の燃料となる石炭の需要が高まったことが要因とみられる。

 「5港湾」復旧85%完了

 5港湾の復旧工事は、1月末までに約85%が完了した。県は、防潮堤を含めた港湾施設の復旧を2017(平成29)年度までに完了させることを目指している。

 海岸堤防については、浜通りでかさ上げ工事が始まっている。震災で津波被害があったいわき市夏井地区などの海岸でも復旧が進んでいる。