福島第1廃炉推進カンパニー・増田尚宏最高責任者に聞く

(数字はいいね)  このエントリーをはてなブックマークに追加 
福島第1廃炉推進カンパニー・増田尚宏最高責任者に聞く

「情報公開の在り方を見直し、必要とされている情報が発信できるよう改善していく」と話す増田氏

 東京電力福島第1原発の廃炉を担う東電「福島第1廃炉推進カンパニー」の増田尚宏最高責任者は、汚染雨水が港湾外に流出していた問題について「(原子力規制委員会の)専門家検討会に昨年1月に報告したことで情報を共有し、外に公表したものと認識していた」と組織体制の不備を認め、あらためて情報公開の在り方を見直す考えを示した。

 --今回の問題で情報公開をめぐる認識の甘さが露呈した。

 「(必要に応じて社内に情報開示に関して改善を指示する)ソーシャルコミュニケーション室などの部署との関係が機能しなかった。情報を共有し、県民目線でわれわれに対し提言する関係を構築していく必要がある。県内にはエリア責任者という立場の社員もいる。地域住民との対話の中で必要とされている情報が発信できるよう改善したい」

 --建屋周辺の井戸「サブドレン」などからくみ上げた汚染地下水を浄化して海に放出する計画では、地元漁業者からの反発が一層強まった。

 「地下水バイパスを運用する際、苦渋の決断として認めていただいた経緯があっただけに一挙に信頼を失墜させてしまった。説明の機会をいただき、もう一度信頼関係を築くためチャンスをいただきたい」

 --凍土遮水壁の3月中の凍結開始時期に変更はないか。

 「(労災死亡事故による安全点検などの影響で)全体的に遅れているのは確かだ。設置工事は線量が高い現場のため、スケジュールありきではなく作業員の安全を考えながら作業を進める。地下水の流れが速く、凍りにくい箇所から凍結を始め、どの部分を凍らせたら効果的かを検討していく」

 --新年度には3号機の使用済み核燃料取り出しが控える。

 「燃料をプールから引き上げる取扱機を設置したカバーを取り付ける予定。だが建屋内の線量がいまだ高い箇所もあり、当面は除染を進める必要がある。床に鉄板を置いたり、遮蔽(しゃへい)材を置くなどの対策を講じていく」

民友セレクション